イモリとヤモリとタモリ小学校3年生のクラスメイトに田森君という男の子がいた。 それはまだテレビタレントの「タモリ」さんがテレビに出始める前の時代で、背丈はクラスの中では中位、少し小太り気味で肌の色は浅黒く、顔はどちらかというとハンサムの対極に近いポジションのレギュラーをキープしている普通の男の子だった。 その田森君については、大学新卒で担任になった今井先生が(なんでそんな話になったのか全く覚えてないのだが)、クラスの中の男子で誰が一番好きかという話になった時に「裏表がないから田森君が一番」と褒めていたことが印象に残っている。 「裏表って何?」とその当時はわからなかったけど、強いやつにも弱いやつにも平等に接していた田森君を先生はキチンと見ていたんだなと今にしてみると思う。 その田森くんがある日学校にイモリを持ってきた。 近所の山に行って見つけた、ということで片手に持ち、もう一方の手でお腹を撫ぜてあげると気持ちよさそうに うっとり目を閉じていた。 イモリにしてみると恐怖心が一杯で気持ちよくてうっとりしているのではないのだろうが、目を閉じて首を少し 傾ける仕草はまさに気持ちいいと言っているように思えた。 クラスメイトは「イモリ」「タモリ」と語感が似ていることを囃し立てていたが、そのイモリのお腹の真っ赤な色がとても鮮やかだった。 先日のご先祖様のお墓参りから二週間ほど過ぎた土曜日の朝、ゴミ出しに出かけた家人が帰ってくるなり「玄関のドアのところにイモリだかヤモリがいて危うくペシャンコにしてしまうところだった」と言った。何か動いているのに気づいてドアを閉めるのをすんでのところで止めると半透明の皮膚のトカゲのようなものがいたので閉め切らないでよかったと胸を撫で下ろした。 小学校の時に見たイモリのお腹の赤色の印象から、イモリはは通称「赤腹」といわれてることと、ヤモリは昔すんでいたアパートでよく見かけ、皮膚が半透明でプニプニしていることは知っていたので、家人が見たものはヤモリだなと見当がついた。 ネットを調べてみるとヤモリは縁起の良い生き物と言われているそうだ。 「家守」とも書いて「家の守り神」「幸運のシンボル」として扱われ、また「家にヤモリが出ると幸運が訪れる」という言い伝えもあるとのこと。 これもきっと先日のお墓参りの白い蝶から続くご先祖様からの何かのご加護かと思い、日々ワクワクしながら暮らしていこうと思います。笑 |